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Validityについての追記(その2)
加藤和明
2010年08月15日 |
放射線安全管理の中核は、監視対象として選択された制御量が管理基準(として定めた)値を逸脱しないよう制御し、結果がそのようになったことを確認し、何らかの事情で逸脱したときには決められた処置を決められたように迅速に取ることであり、これを放射線監視(Radiation
Monitoring)と呼んでいる。
放射線の安全管理は、今日広く言われている「リスク管理」の代表的存在であるが、そのリスク管理の世界では、Validation と Verificationがモニタリングの内容であるべきだと唱えられている1)。
リスクはシステムへの“脅威”とシステム自体の“脆弱性”を意味するものとして捉えられており、そこでは、バリデーションは「妥当性の確認」、ベリフィケーションは「有効性の確認」と訳し分けられている。
前々回のコラムでは、見学先で教わったことから Validityなるものを解釈し解説を試みたのであったが、その解釈は、この両者を併せ持つものとして捉えていたことになるようである。新しい用語を導入する際には、横文字を単にカタカナ書きにするのではなく、日本語として誰もが正しくその概念を掴み易くするように、西周や福沢諭吉に見習って、漢字で表現する方が絶対に好ましいと考える。例えば「クリアランス」は「規制解除」とすればいいのだし、前々回紹介の「バリデティ」はそこでも書いたように、今回紹介したValidation
と Verificationを併せ持つ概念として、例えば「法律的有効性の検証」とでもすればよいようにおもうのだが、如何であろうか?
本稿の執筆に当っては、畏友宗像孝育氏(原子力システム研究懇話会)から知見と資料のご提供を戴いた。この場をお借りして感謝の意を表したい。
1)杉浦 司: リスクに対応できるモニタリング技術とは(2008/11/18) :
http://www.atmarkit.co.jp/im/cbp/serial/cp/10/01.html
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