RSF 放射線安全フォーラム 本文へジャンプ
理事長コラム


「被曝の森はいま」を観て「放射線ホルミシス」を考える
加藤和明
2012年03月14日

 NHKが2011年05月11日に放送した「被曝の森はいま」(Chernobyl A Natural History)が、NHKの「BS世界のドキュメンタリー・シリーズ」入賞作品に選ばれ「2011年日本賞」を獲得した。併せて生涯教育部門の最優秀賞にも選ばれたというので、見逃したことを残念に思っていたが、先週木曜日の深夜(正確には9日の早朝)にBS101で再放送されるということを知人に教えられたので録画しておいた。

 先程、偶々1時間ほど時間が取れることになったので、録画(50分)を再生しゆっくりと見させてもらった。 “被曝の森”とは予想通り“チェルノブイリ周辺の森”のことであり、filmはフランスが2010年に作成したものだった。

 月並みな感想に聞こえると思うが、大変に感銘を覚えるdocumentであった。福島原発の被災による放射線被曝に関心のある人に、できるだけ沢山見て貰えれば良いと思う。

 この番組を観て、私個人が得た最大の収穫は、ラッキー教授や近藤宗平教授の唱え続けている「放射線のホルミシス効果」の信憑性は疑う余地がない程高いものとなったということであり、同時に、先日ある研究集会での質疑を拝聴していて抱いた疑問、「“子供に対しては、ホルミシス効果は大人に対するもの程高くない”という仮説が正しいとすれば、その理由は何であろうか?」に対する解答を考えるヒントが得られたということである。
2012年03月14日



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